Written by 1:00 PM 子育てのこと, 日々のこと

変わりゆく時代と、変わらない親心

気がつけば2023年になって3ヶ月が過ぎ、あっという間に春ですね。

娘の中学校では先日修了式が行われ、この1年間(だけじゃなく小学生の時からだけど)理由なき不登校だった娘は学校が閉まるギリギリの時間に私服で通知表と宿題を取りに登場し、担任の先生に「ちゃんと制服で来なさい」と怒られていた。

不登校とは言え、楽しいイベントごとには参加したい娘は、今月の一大イベント「野外活動」にはなぜか張り切って参加を決意。普段学校に行ってないと気まずいであろう課外活動、グループ活動にまったく抵抗はなく、みんなと楽しく過ごして超絶ご機嫌で帰ってきた。我が娘ながら変わってるなと思う。

修了式の日に持ち帰ったプリントの中に、クラスメイト全員から一言メッセージが書かれたものが入っていて、そこには「1年間ほとんど会えなかったけど意外と陽キャなんだね!2年生はもっと話そう!」という内容のメッセージがたくさん書かれていて、陰キャな母は娘が羨ましく、お友達の言葉が微笑ましかった。

不登校に悩んだ日々

小学校に上がるときから、学校に行く、行かないは娘の意思を尊重する、と決めていた。なぜなら、学校で嫌なことがあった時にも「無理して行かなければ」という義務感を与えたくなかったから。これは先生と話す機会がある度に極力伝えるようにしている。伝えてこれまで快く理解してくれる先生もいれば、まったく理解できない、といった先生もいたけど。
特に、神奈川から広島に戻ってきてからは思い通りに伝わらず、人間関係が原因ではなかった娘の不登校が人間関係が大きな要因となったこともあり、広島の中で引っ越しと転校を繰り返した。広島での新しい友達、学校生活を楽しみにしていた娘にとって一番大変な時期だったと思う。

もちろん、私自身自分が決めた「娘の意思を尊重する」が揺らぐこともあった。ひとたび心配事が巻き起こると、あらゆる不安が押し寄せてくる。
学校に行かないで学力は大丈夫だろうか、他人との協調性は育まれるだろうか、このままやりたいことも見つからずにYouTubeばかり見てたらどうしよう…とかね。

行き場のない不安は、娘への小言へとなり、家の中は険悪なムード、ふたりして不安に飲み込まれることもあった。

職業の多様性、これからの働き方に目を向ける

さまざまな「なりたい職業ランキング」で上位に必ず出てくる「ユーチューバー」は私が子どもの頃にはなかった職業。余談だけど、ほんっっとに今さら最近YouTubeを色々見始めてて、いろんな人がいろんな発信をしてるのね〜と本当に今さらながらに感じてるところ。動画撮ってみんなが見やすいように編集して発信して、そしてそれを継続して。楽しみながらというのはもちろんあると思うけど、それだけではない部分もたくさんあるよねとも感じた(私に一番必要なのは継続力…)。
そして、私がメインでしている仕事の「Webデザイナー」や「UIデザイナー」なんかも子どもの頃にはなかった職業かなと、ふと思う(ちなみにどのなりたい職業ランキングでもWebデザイナーって全然なくって悲しい)

なりたい職業ランキングを見ていると、そんなふうに私の子どもの頃から変わらないなぁと思うところと、時代は変わったなぁと思う職業もちらほらと。
今やプロゲーマー(eスポーツ)も専門学校があるくらいだし、ゲーム関連の仕事といえば、ストーリーを考えるシナリオライターからキャラクターデザイナー、プログラマなどたくさんあって、「ゲームばかりしてはダメ」とも言えない時代だと思う。こないだ娘がディズニーリゾートで仕事がしてみたいと言い始めたので二人でお仕事を調べたら、メジャーなキャストやダンサーだけでなく衣装制作やカツラ制作のお仕事もあり、私が仕事するわけではないのに楽しそうだとワクワクした。

何気なく感じていた「好き」が仕事につながりやすい時代になったんだと、最近は改めてはっきりと感じることが多くなったね。

職業の多様化以外でも、「働き方」も大きく変化していると思う。コロナ禍で一気に加速した感じではあるけど、リモートワークをする人は増えたし、パラレルキャリアであらゆるスキルを活かして働く人もたくさんいる。私もWebデザイナーだけでなく、Webデザイナー講師、メンター、心理カウンセラー、コーチと色々な仕事をしている。スキルとして日本語教師や西洋占星術の資格を持っているので、さらに広げることもできると思う(さすがにしんどくなりそうだけど)。実際に私と関わる方たちは、私が「デザイナー」だったり「先生」だったり「コーチ」だったりと、全然違ったものに見えているかもしれない。これを読んでくれてる人には「私」はどう見えてるだろう。

私は以前「何者かにならなければ」という思いが強くて、その「何者」がひとつしかダメだと思っていたために、自分の「一番」好きなもの探しや天職探しみたいな迷宮の中に迷い込んでた時期があった。シングルマザーなので収入面を思うと、余計に自分の心がわからなくなることもたくさんあった。

そんな思いがふと解けていったのは、カウンセラーやコーチの仕事を始めてからだった。相談者の方のお話を聞いていると、いつも「何者でもないあなたに、あなたらしくいることそのままで価値がある」と心から感じることが多かった。コーチは特にその人の中の潜在的な能力や想いを引き出していくのだけど、本人からそれが出てくるほどに、私がワクワクしてしまうほど誰一人として同じではない魅力やエネルギーを持っていて、話を聞いてる私の方が、そのお話を聞けることでとても幸せな時間をいただいていた。そんなお仕事の場をいただけたSmart相談室にはとてもとても感謝している。

そしてその思いを、自分にも向けれるようになった。
今は「何者でもないけど、何にでもなれる」が私の座右の銘になってる(あと、どこにでも行けるし、何にでもなれる)

それでも心配してしまう親心

そんな風に気付いてから、娘にも変化が出てきた。
学校には行かないけど、自主的に勉強を始めたり、創作活動に打ち込んでみたり。何より、明るくなり、以前よりいろんなことに対して挑戦的になったと思う。元々明るかったけど、さらに明るく、芸人にでもなれるんじゃないかと思うほど。そして自分が大好きで、自分は自分のままで素晴らしいと思っていることが、私はとても嬉しく思う。

日々、同じようなお子さんを持つお母様たちからご相談を受けることがある。学校に行けない、人の輪に入っていけない、コミュニケーションがうまく取れなくて、この先仕事ができるのか心配、人と関わらない仕事にはどんなものがあるのか。果たしてそれは、自分の子どもに向いているのか、うちの子にもできることなのだろうか。

以前の私も同じように悩むことがあった。むしろ私が富豪になって、娘には今のそのまま、何者にもならなくていいからそのままでいてほしいと何度も願った。苦労は買ってでもしろって昔の言葉があるけど、苦労しない人生があったっていいじゃない。

でも、子どもは親が案ずるよりも自分の道を見つけていくものだと思う。こんなにも選択肢が広くなった世界で、心からワクワクするものを掴んでほしい。
AIに仕事が奪われるのでは…と心配されている方もいると思うけど、新しい職業もどんどん増えていく。

その時私たち親が大切にしないといけないことは、「心配」ではなく「信頼」だと思う。

あなたならできる。何にでもなれる。

子どもは、親が見ている通りに振る舞う。

この子には出来ない、こんなこと乗り越えられない、いつも悪いことばかりしてる、と思えばその通りに。

この子にはこの子にしかない能力がある。かけがえのない魅力に溢れている、と思えばその通りに。

これは、子どもだけでなく人間関係すべてにおいてらしいけど、私がいちばん実感したのはやはり娘の成長においてだった。

親が子を想う気持ちは、きっといつの時代も変わらない。でも、時代も子どもたちも変わってきている。今は学校教育もだいぶ変わってきてるみたいで、こないだ先生と話していて、今の中学校ってすごい楽しそうだなー!と思った。

想う気持ちを「心配」から「信頼」に、そしてその気持ちを自分にもね。

このハチワレの猫ちゃん。先週似島に行った時に出会ったんだけど(ミモザは滑り込みでまだ綺麗だった)、私が昔飼っていた大きな雄猫に本当に生写しのようにそっくりで(足に靴下履いてるのも一緒!)少しの間離れられなかった。昔は猫が自分の子どものようだった(自分も子どもだったくせに)
猫がいない生活がもうすぐ1年半、もふもふが恋しい…。

タグ: , , Last modified: 2023年3月29日
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